マチュ・ピチュは天空の城だ!

ペルーにそびえるアンデスの山々。その山中に「老いた峰」を意味するマチュ・ピチュが存在します。15世紀ころにインカ帝国の王が築いた都市。標高2430mの高地に、石を積み上げて建設されています。遺跡の総面積は13平方キロメートル、その中に、石造りの建物が200戸。だんだん畑が40段。750人ほどの人々が暮らしていたと思われます。

16世紀にスペイン人により征服された後は無人となります。麓から3時間ほどかけなければ行けない高地にあるため、その後は地元民からもスペイン人からも忘れ去られます。1911年、アメリカの探検家ハイラム・ビンガムがこの遺跡を再発見。スペイン人による放棄から、実に300年以上が経っていました。そのためこの遺跡は「忘れられた空中都市」などとも呼ばれます。

都市の謎

発見者ビンガムは発掘調査の結果を「失われたインカの都市」を著わし、さらに「マチュ・ピチュ:インカの要塞」を発表します。これらの著作により、太陽を崇める神官統治の都市、処女の生贄伝説が形成されます。

現在ではこれらの説は否定されています。インカ帝国には太陽崇拝の信仰があり王は神の子とされ暦を読んでいたので、神殿は太陽を観測するための施設だったという説が有力です。太陽の神殿の二つの窓は、一方から日が差し込むと冬至、もう一方から差し込むと夏至になるように設計されています。処女の生贄台とされてきたものも、日時計であったと推定されています。

マチュ・ピチュの建造物は石を積み上げて造られていますが、急斜面にも関わらず数百年経過した現在も崩れることはありません。高度な石積み技術があったと考えられますが、10tもある巨石を、どのように急斜面の高地に運搬し積み上げたのかは、いまだに未解明です。

圧倒的な景色

アンデス山中の高地の尾根に作られているのは、太陽に近いから、という説もあります。観測地点としての便利さに加え、神である太陽に近いという宗教的な意味合いがあったと思われます。

いずれにしても、この地から見る景色は絶景で、研究者の中にはインカの王がこの地に造った理由を「圧倒的な景色がゆえ」と主張する人もいるほどです。

神々の歌が聞こえてきそうな天空の楼閣で、雄大な景色と歴史の不思議をぜひ観てみたいものです。